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会社の将来への方針や考え方はそのまま採用方針につながっています。その採用担当者の人柄を通じて、 会社の素顔を学生に伝える企画「採用担当者の本音」。皆さんを面接してくれる採用担当者は、 日頃どんなことを考えて採用活動を行っているのか? 本音を聞いてみました!

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「アジアを代表する化粧品ブランド」と聞かれて、即座に「××」と答えられる人は、果たしてどれくらいいるでしょうか? 3年前、資生堂は日本のトッププレーヤーでありながらも、他のグローバル企業とは収益力や時価総額などにおいて大きく差を開けられていました。そこで「日本をオリジンとしてアジアを代表するグローバルプレイヤー」を目指し、10年スパンの経営改革計画を立てました。初期の前3カ年計画ではグローバル市場で持続的成長を図るための経営基盤を整え、2008年4月から新3カ年計画のスタートを切った資生堂。今後「資生堂」はどういった考えで採用を進めていくのか、採用ご担当者に話を伺いました。

取材:[グローバルリーダー]編集部

株式会社資生堂
所在地:東京都
資本金:645億円 (2008年3月31日現在)
従業員:5,241名 (グループ従業員数 40,800名)
     ※有期契約社員含む (2008年4月1日現在)
売上高:連結 7,235億円 (2008年3月期)

働くということをどれだけ意識できるか。
働くことをイメージできている人は輝きが違います。

Q:
化粧品業界における「資生堂」のポジションはどういったものですか?

資生堂は2005年に「いったん会社を壊してつくり直す」という覚悟のもと3カ年計画をたてました。昨年2008年3月はその最終期で売上も利益も過去最高を更新し、計画を達成した年でもありました。その改革で取り組んできたことの体質化に向け新3カ年計画をスタートさせたわけですが、この時期が不景気と重なってしまいました。

実は、私は、これは好材料だと考えています。

最初の3カ年計画で目標を達成したことで、ともすると「ああ、これで経営改革は成功したんだ」と思いがちです。その時期に不景気というのは、厳しいからこそ、本当の成果が見えるのではないかと思います。

新3カ年計画では、前3カ年計画で築いた基盤をベースに「日本をオリジンとしたアジアを代表するグローバルプレイヤー」を目指し更なる改革に挑戦しています。売上規模拡大や世界に通用する経営基盤づくりを目指すだけでなく、「世界中のお客さまに愛されるブランドづくり」を目標としています。

この不景気だからこそ、アジアを代表する存在になるという目標に対する資生堂の「改革の真価」が問われるのだと私は思います。

この時期に「どれだけ頑張れるか、どれだけ資生堂が世界のお客さまに愛されるブランドとなれるか」が試されるのではないでしょうか。

Q:
「資生堂」にとって今必要とされている人材・人間力には何がありますか?

こうした時代だからこそ、まず変革に柔軟に対応できる、ということが大切です。そして「資生堂」という企業理念にきちんと共感していることも重要です。

現在、資生堂は改革を進めていますが、基本的には変えてはいけない「資生堂」らしさ、企業理念がしっかりとあった上での改革です。

この変えてはいけない部分、私どもでは「資生堂の美意識」と言っていますが、こうしたものを感じとれるかは、資生堂に対する想いの強さが影響すると思いますね。

そして、その上できちんと成果が出せる学生さんと一緒に働いていきたいと思っています。

Q:
「こんな学生に、是非会いたい」というのを教えてください。

前述で「資生堂」の企業理念と共感するということについてお話しました。共感するというのは、よく化粧をすることが好きである、化粧に対する考え方に共感するといった風に捉えられることもあるのですが、そういう意味だけではありません。

私たちの仕事というのは、「世界中の人々に美しく生きていただくお手伝いをする」ことなのですが、資生堂や化粧を通じて元気になってほしい、心まで豊かになっていただきたい、多くの方に資生堂と暮らしていただきたい、そんな想いが資生堂の理念の根源にあるんですね。

例えば、こんな先輩がいました。買い物で駐車場の広い大型スーパーに行った時のことです。その先輩は駐車場がガラガラなのに、なぜかいつも一番入口から遠い場所に車を停めるんです。あまりいつもなので、一度聞いたことがあるんですね。「何でいつも一番遠くに停めるんですか?もっと近くに止めればいいじゃないですか」と。そうしたら、その先輩はそんなこと全く意識してなかったのでしょうね。少し考えてから「ああ、そうかそうか。でも、何となく近くは停めにくい。出入り口の近くの駐車スペースを必要としている人はもっと他にいるだろうし、自分は全然必要じゃないから」と。

その時に思ったんですね、「これって、資生堂の美意識じゃないかな」と。

光る存在ではありたいけれども、奥ゆかしくあまり出しゃばらず、なぜかいつもそっと置いてある存在、そんな感じですね(笑)。

漠然とですが、こんなことを大切にするのが資生堂で働くことの美意識で、こうした考え方に共感し感じている社員が働いているのが「資生堂」だと思います。

ですので、日頃あまり化粧をしたことがない方だろうと、化粧品にあまり詳しくない方だろうと、こういった美意識に共感する学生さんとは是非、お会いしたいと思います!

Q:
どんな点を見て企業選びをするといいと思いますか?

私が会社説明会の時にいつも言っていることは「会社に入ることが最終目的ではないよ」ということです。

最近では、就職人気ランキングやお給料、景気に強いなどといった数字を見ながら就職活動をしている学生さんも多いと思いますが、私は、それは二の次、三の次だと思っています。

その会社に入ってから働く期間は物凄く長いですから、就職活動時の数字のように数年で変わるものは当てにならない。一番大切なことは、入社してからのことを具体的にイメージできるかどうかだと思います。

働いたことがない学生さんたちに、入社してからの自分の姿や仕事内容をイメージしろといっても、難しいですけどね(笑)。

少なくとも、「こんな人たちと、どういうことを目的にどんな風に仕事をしていて、そして、こんな気持ちで定年退職をむかえられるといいよな」という、イメージを持つことはできると思います。

そういうイメージをもてるような会社選びをする、そこまでイメージをもてるように企業研究をする、しっかりと自己分析する、或いは「仕事のイメージ」を常に意識していることなどが重要なのではないか、と感じています。

私が就職活動をしていた時、もう十何年も前ですが、ふと思った時がありました。「働くって、どういうことかな」と。そこで父に相談してみたんです。その時に「働くこと、働くイメージ」について話をしてくれました。それから「働くイメージ」を持って就職活動するようになりました。

そうすると、今までとは違った企業選びができてくるものです。自分自身が「働くこと」に何を求めているのかも考えるようになりますし。

「働くこと」を意識している人の魅力ってあると思うんですね。
「こういう場所で、こういう人たちと、こんな仕事をしていたい」と日頃考えている人は、必然的に面接でもキラリと輝いているのではないでしょうか。

ですから、厳しい就職活動だとは思いますが、自分を飾らず「働く」ことについてよく考え、企業をじっくり見て決めて欲しいと思います。厳しいからこそ、そこはブレないことが、入社後に長く活躍できることにつながるのではないでしょうか。

人事部 人材開発室
人材育成グループ 参事
川村 浩之さん
◆川村さんのキャリアは?
━ 今年で資生堂に入社し17年目になります。4年半の営業担当経験後、労働組合(中央執行委員)で7年間、人事制度・評価制度など従業員視点での制度構築に関わってきました。その後、資生堂販売会社(販売部門)の人事担当を経て、現在は人事部で定期採用を担当し2年目になります。
◆川村さんにとって、採用の仕事の魅力とは?
━ これから40年近く働く会社を選んでいる学生さんたちの想いに直接触れることができる点です。今までは組合という組織や人事担当として、社内の人たちの想いを中心に考え働いてきましたが、採用の場合は社外の人たち、これから資生堂をつくってくれる人たちの想いに触れられ、今までと違った視点で、会社を考えることができます。外から見た時の「資生堂」ってどうなのだろうという視点を加えながら、これからの「資生堂」をつくっていけるのが魅力の一つです。